研究室にようこそ!

個性豊かな研究室を紹介します。

【研究室にようこそ!:番外編】ミツバチ先生のむしムシ紀行④

保全生態学研究室 横井智之 助教

春の虫

皆様こんにちは。ムシムシ紀行担当の横井です。

春の足音が近づいてきたと言いますが、今年はその足音がかなり早々と聞こえてきましたね。気温が一気に上昇して、4月並みの暖かさになったこともありました。それに急かされるように、春の花々も咲きだします。

大学構内を歩いてみると、タンポポやオオイヌノフグリ、ムラサキツメクサなどの野草を見ることができます。さらに、ツツジやサクラ、ハナズオウといった樹木の花もきれいに咲いています。

そんな花々の合間をせわしなく行きかうハナバチの仲間を多く見かけますが、その中でも目立つのがヒゲナガハナバチです。ミツバチと同じぐらいの大きさですが、触角がとても長いという特徴があります。その長さは、体の長さにも匹敵するほどです。英語名ではlong horned beeというので、直訳すると、長い角をもつハナバチとなります。面白いことに、この特徴はオスだけがもっています。何のために使っているのかは、実はまだよくわかっていません。なかなかカッコいいですね。実際は触角なので柔らかく曲がりますから角ではありません。

余談ですが、ハナバチの中で角をちゃんともっている種もいます。マメコバチとツツハナバチのメスは顔面に、鬼のような2つの角をもっているんです。

さて、春に現れるヒゲナガハナバチには、シロスジヒゲナガハナバチとニッポンヒゲナガハナバチの2種がいます。どちらも長い名前のうえに、体の特徴もよく似ており、飛んでいる姿だけでは一見すると判別できません。メスはややゆっくりと花を回りながら花粉を集めたりしていますが、オスは蜜を吸いながら、1秒もたたないうちに次から次へと花を訪れます。

新学期のスタートに向けて用意はできましたか?ヒゲナガハナバチほど急ぐことはありませんが、慌てないように今から準備していきましょう!

(2024年2月29日)


イベントのお知らせ

2024年4月21日(日)筑波大学にて開催される「2024科学技術週間キッズユニバーシティ」のイベントに、生命環境系の先生や研究室が参加いたします。ミツバチ先生こと横井智之助教の保全生態学研究室も参加いたします。どうぞお楽しみに!


保全生態学研究室