卒業生の声

社会で活躍されている卒業生・修了生の活動を紹介します。

No.11 杉田 真希 SUGITA Maki
株式会社Z会



構造生物科学専攻【現 生物科学専攻】

経歴

大学院生命環境科学研究科博士後期課程・構造生物科学専攻 修了
20113 博士(理学)取得
現在 株式会社Z会

私は、2002年に生物学類に入学し、学位を取得して2011年に卒業した、生粋の筑波大学育ちです。もともと、必修の教養科目にほとんど縛られることなく学部1年生から思いっきり生物学を学ぶことができ、他学類の講義も自由に受けられるという、筑波大学の受講スタイルと専攻の多様さに魅力を感じていました。

大学院生の頃は、大学院共通科目の中で「情報伝達力・コミュニケーション力養成科目群」、「キャリアマネジメント科目群」、「科学技術学術政策概論」などを受講し、一部の科目ではTAや講師としても関わらせてもらいました。

大学院共通科目は、研究室生活の中で感じていることを体系的に明文化、あるいは答え合わせをしてくれて、さらに拡張してくれる講義ばかりで、研究活動と社会活動のバランスをとるためのヒントをくれました。講義を受ける中で、サイエンスコミュニケーションという概念を知り、自分で研究成果を上げるよりもこれまでの自他の研究成果や知見を社会に広めていくほうが好きな自分に気づくことができました。博士後期課程まで進学したにもかかわらず非研究職(今は高校生物や小学理科の教材開発をしています)に就くことには後ろめたさがあったのですが、そういうキャリアパスも有意義である!という講義内容に背中を押してもらい、勇気を得ました。さらにもっと即物的なことを言ってしまうと、講義で培われた情報伝達スキルは、学振などの研究予算申請のときや学会発表のときに役立ちましたし、就職してからも、企画のプレゼンのときや昇格試験の面接のときなどに幅広く役立っています。

私が在籍している会社には旧帝大を中心とする難関大学院出身者が多く勤めていますが、誰に聞いても、筑波大学のような研究と社会をつなぐ現実的な講義はなかったと言います。卒業後に他大学院の様子を知ることで、自分がいかに恵まれた環境にいたのかをあらためて実感できました。

研究を生業にする人もしない人も、広い視野とマルチタスクが求められる時代です。様々な切り口で視野を広げ、社会との関わり方を示唆してくれるこの大学院共通科目を、受講しておいて損はありません。

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