機構発足の挨拶

白岩 善博
筑波大学生命環境系
初代 地球・人類共生科学研究機構長
茨城県つくば市天王台1-1-1



 この度、筑波大学生命環境系に「地球・人類共生科学研究機構」を、筑波大学の研究力強化実現構想の一環として設置する運びとなりました。本機構は、世界トップレベルの研究拠点を目指す学術センターの一つとして位置づけられています。機構内には、基礎学術研究により生命の基本原理を探る「生命圏科学学術センター」、生物資源の活用を実現するための応用・技術開発研究を推進する「生命環境開発研究センター」、放射性物質の環境動態の解明と放射能除染技術研究等を推進する「アイソトープ環境動態センター」の三つの学術センターが設置されます。今後、各学術センター間の相互連携体制による研究を基盤に、機構全体のミッションとなる地球・人類の持続可能な社会の構築に貢献する科学と技術の創成を目指して参ります。
 私たち人類の持続的で平和な未来を構築するためには、解決しなければならない多くの難問が立ちはだかっております。例えば、食糧問題、エネルギー問題、環境問題のような地球規模課題があります。また、2011年3月の東日本大震災は想定外の多くの悲惨な災害をもたらし、我々人類に科学技術の限界を白日の下に晒しました。想定外規模の津波や福島第一原子力発電所の事故などのような地域的課題もまた我々科学技術に携わる研究者が取り組むべき課題です。これらはまさに大学のミッションに新たに加えられた「社会貢献」に関わる重要課題です。
 さらに、人類が営々として蓄積してきた「学問」、すなわち「知の集積」に対する貢献もまた重要です。「研究」と「教育」に関わるミッションがそれに該当します。全ての研究の基盤となる生命の原理、法則を解明する基礎生命科学研究と革新的先端応用研究を基盤とするアカデミズムの基盤を確固たるものとする必要があります。そしてそれらの知の財産を人類の未来を託すべきグローバル人材の育成のために発信し、「芽」を成長させ、「花」を咲かせ、「実」を結ぶことに貢献しなければなりません。
 本機構の運営に第三者の視点を導入するため、国際アドバイザリーボードを設置し、多様な視点を有する著名な皆様に委員を引き受けていただきました。厚く御礼申し上げます。また、今後、本機構が目標とする世界トップレベルの研究拠点に成長してゆく上で、関係機関、省庁の皆様をはじめ、多くの方々のご協力が不可欠です。構成員一同、目標実現に向け鋭意努力して参りますので、皆様の継続的なご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。
(平成26年12月3日)


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